脳梗塞にアルテプラーゼ静注、NOAC内服でも出血リスクに差なし

台湾で、急性虚血性脳卒中に対してアルテプラーゼ療法を受けた患者を対象に、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬（NOAC）使用歴による出血と死亡のリスクを、全国規模のコホート研究並びに先行研究の結果と合わせたメタ解析で検討。主要評価項目は、指標入院（アルテプラーゼ投与後の入院）中のアルテプラーゼ投与後の頭蓋内出血とした。 対象患者7483例（平均年齢67.4歳、男性61.1％）の脳卒中発症前の薬剤投与状況は、NOAC 91例（1.2％）、ワルファリン182例（2.4％）、抗凝固薬なし7210例（96.4％）だった。傾向スコアでマッチさせた解析で、抗凝固薬なしと比較して、NOACで頭蓋内出血（リスク差2.47％、95％CI－4.23-9.17%、オッズ比1.37、95％CI 0.62-3.03）、大出血（同4.95％、－2.56-12.45％、1.69、0.83-3.45）、院内死亡（同－4.95％、－10.11-0.22％、0.45、0.15-1.29）のリスクの有意な上昇はなかった。出血および死亡のリスクに、NOACとワルファリンで有意差はなかった。メタ解析の結果も同様だった。...