侵入阻害薬bulevirtideで慢性D型肝炎のHDV RNA、ALTが改善―P3試験
2023年8月10日
New England Journal of Medicine
慢性D型肝炎患者150例を対象に、bulevirtideの有効性を第III相無作為化試験(進行中)で検討。対照群では48週間の無治療期間後、bulevirtide 10mg/日を96週間皮下投与した。主要評価項目は、48週時点でのHDV RNAの検出限界未満またはベースラインから2 log10 IU/mL以上の低下と、ALT正常化の複合とした。 その結果、主要評価項目発生率は、bulevirtide 2mg/日群が45%、10mg/日群が48%、対照群が2%だった(各用量群と対照群の比較のP<0.001)。48週時点でHDV RNA量が検出限界未満となったのは、2mg群が12%、10mg群が20%だった(P=0.41)。ALTが正常となったのは、対照群が12%、2mg群が51%(対照群との差:39%ポイント、95%CI 20-56)、10mg群が56%(同44%ポイント、26-60)だった。2mg群および10mg群を統合した場合、一部の有害事象は対照群よりも多く見られた。治療関連の重篤な有害事象は認められなかった。2mg群と10mg群では、用量依存的に胆汁酸濃度が上昇した。...
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