1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 母体のRBC葉酸濃度が児の先天性心疾患リスクに影響

母体のRBC葉酸濃度が児の先天性心疾患リスクに影響

2022年9月7日  Annals of Internal Medicine

中国Shanghai Preconceptionコホート(SPCC)を用いて、妊娠前後の母体赤血球中(RBC)葉酸と出生児のCHDリスクとの相関を前向きコホート内症例対照研究で検討。先天性心疾患(CHD)がある胎児を出産した母親(症例)197例およびマッチさせたCHDがない胎児を出産した母親(対照)788例を対象とした。操作変数メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)C677Tを用いてメンデル無作為化解析も実施した。 その結果、母体RBC葉酸濃度に出生児CHDとの逆相関が示された(100nmol/L当たりの調整後オッズ比0.93、95%CI 0.89-0.99)。症例は、対照より母体のRBC葉酸濃度中央値が低かった(714nmol/L vs. 788nmol/L)。妊娠前後のRBC葉酸濃度が906nmol/L以上だった母親での調整後オッズ比は0.61(906nmol/L未満との比較、95%CI 0.40-0.93)だった。メンデル無作為化解析では、母体のRBC葉酸濃度が100nmol上昇するごとに出生児のCHDリスクが有意に低下した(オッズ比0.75、同0.61-0.92)。...