COVID-19眼科後遺症に慢性涙腺炎の可能性
2022年3月11日
JAMA Ophthalmology
両側性慢性涙腺炎を呈する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の涙腺組織中の抗SARS-CoV-2ヌクレオカプシドタンパク質およびアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)発現状況を後ろ向き症例対照試験で検討。持続的な涙腺肥大を呈する35歳の日本人COVID-19女性患者(症例)と特発性両側性慢性涙腺炎を呈する43歳の非COVID-19日本人女性患者(対照)を解析対象とした。 COVID-19患者の病理組織学的評価の結果、涙腺で顕著な炎症性細胞浸潤、リンパ濾胞、胚中心形成が見られた。多くの涙腺管の内腔に好酸性物質が顕著に認められ、涙腺の損傷が示された。涙腺管上皮周囲の炎症性細胞でSARS-CoV-2ヌクレオカプシドタンパク質の反応、涙腺で強いACE2発現が見られた。対照患者の涙腺でも著しい炎症が見られたが、導管内に好酸性物質の蓄積はなかった。SARS-CoV-2ヌクレオカプシドタンパク質の反応は見られなかったが、涙腺にACE2発現が認められた。...
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