慢性副鼻腔炎患者は新型コロナウイルス排出期間が長い
スペインの単施設で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)排出の遷延化危険因子を症例対照研究で検討。3月1日から7月1日の間に入院した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者全513例のうち鼻咽頭ぬぐい液でウイルス排出期間の遷延化を認めた18例と性別をマッチさせて無作為に選択した対照36例を比較した。 その結果、ウイルス排出期間の総中央値は全体で25.5日、遷延群は48.5日、対照群は23日だった。患者背景、症状、治療のデータに群間差はなかった。慢性副鼻腔炎(CRS)とアトピーの罹患率は、ウイルス排出が遷延化した患者がいずれも67%、対照群はそれぞれ11%と25%だった(P<0.001とP=0.003)。吸入コルチコステロイドの使用頻度も遷延群の方が高かった(P=0.007)。多変量解析の結果から、初期PCRサイクル閾値を調整後、慢性副鼻腔炎に上気道検体のSARS-CoV-2 RNA排出遷延化との独立の関連があることが示唆された(オッズ比18.78、95%CI 3.89-90.59、P<0.001)。 CRS患者はコロナウイルス排出期間長い ...
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