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患者主観評価に加え、客観的評価が必要

レポート 2012年11月1日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会の費用対効果評価部会(部会長:関原健夫・日本対がん協会常務理事)が10月31日に開催され、QOL評価の具体的方法について議論(資料は、厚労省のホームページを参照)。英国などで用いられているQALY(質調整生存年)で主に使うEQ-5D(EuroQol 5 Dimension)は患者の主観的な評価のため、QOL評価に当たってはより客観的な指標を組み入れた日本型の指標を開発すべきという意見が相次いだ。 全国医学部長病院長会議相談役の嘉山孝正氏は、「EQ-5Dは自己評価。患者の感情、感覚には非常に幅があり、アンステーブル(不安定)なデータになりやすい。誰が見ても同じになる客観的評価ができる指標を用いるべきではないか」と指摘。WHO(世界保健機関)による日本の医療の評価は世界一だが、患者自身はそう受け止めていない現状なども踏まえ、「EQ-5Dが世界で活用されているからと言って、信用しない。サイエンティフィックではなさすぎる。サイエンティフィックな評価指標を入れたものを作ってほしい」と要請した。 日本医師会常任知事の鈴木邦彦氏も、嘉山氏の意見を支持、「(EQ-5Dなどの)効用...