柔整療養費にメス、マイナス改定求める声相次ぐ
レポート
2012年5月12日 (土)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は5月11日の会議で、柔道整復、あん摩マッサージ指圧、はり・きゅうの施術の療養費改定を延期する方針を確認した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。柔道整復等の療養費改定は、診療報酬改定の年の6月に実施するのが通例だった。療養費適正化の観点から検討の場を新たに設ける方針を決定、またマイナス改定を求める声も相次いだことを受けた対応だ。議論のスケジュールや改定の延期時期は未定。 柔道整復の療養費は、2008年度までは国民医療費の伸びを上回り増加、はり・きゅう、マッサージの療養費は二ケタの増加が続いている。また、例えば、柔道整復療養費の請求部位数を都道府県別に見ると、「3部位請求の割合」が最も多い大阪府では請求全体の約7割を占めるのに対し、最少の岩手県では15%前後にとどまる。「施術回数月11回以上の割合」は、最多の茨城は約25%、最少の沖縄では約5%、「施術期間が6カ月以上の割合」は、最多の栃木が9%弱、最少の山形は0.2%程度。療養費の伸び、都道府県の差異から浮かび上がる請求の不透明さなど、従来から指摘され...
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