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医学生の学力が低下、2008年の定員増以降

レポート 2011年6月16日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

医学部の教員の8割以上は、「医学生の学力が低下している」と見ており、2008年の医学部定員の増加後、医学部1年生および2年生の留年者数は増加、休学者や退学者数も増加傾向を示している――。 6月16日に開催された全国医学部長病院長会議の定例記者会見で、医学生の学力が低下傾向にあることを示す調査結果が報告された。同会議の「学生の学力低下問題に対するワーキンググループ(WG)」が実施したもの。 同WGの座長で顧問の吉村博邦氏は、「過去5年間における医学部4年生に実施するCBTとOSCE、医師国試の合格率などには明らかな変化は見られない。医学生の学力低下は、2008年以降の入学定員増の影響が強く示唆される」と指摘、「偏差値がすべてではないが、一定の理解力、判断力などが求められる。これ以上の急激な医学部入学定員増は、医学生の学力低下を一段と加速することが懸念され、政府には定員増に対する慎重な対応を強く求めたい」と強調した。 顧問の吉村邦氏は、「医学生の学力低下は、2008年以降の入学定員増の影響が強く示唆される」と指摘する。 調査は全国の医学部あるいは医科大学、計80校の医学部長あるいは教育担当...