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災害医療の検討会設置、医療計画に反映へ◆Vol.3

レポート 2011年5月23日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長:武藤正樹・国際医療福祉大学大学院教授)の5月23日の第4回会議で、同省はDMATをはじめ東日本大震災への対応を報告、その上で、災害医療体制の一層の充実を図る観点から、災害医療のあり方について検討する場を別途設け、2011年中に取りまとめを行う予定であることを明らかにした。「医療計画の見直し等に関する検討会」の検討結果とともに、2012年度から各都道府県で行われる医療計画の見直しに反映させる。 同省医政局指導課は、被災地の医療分野の需給の特徴として、(1)阪神・淡路大震災と比べて、死亡者の割合が高く、負傷者の割合が低い、(2)避難所生活の長期化に伴い、慢性疾患患者への医療ニーズが多数発生、(3)元来、医師不足である地域が被災したことにより、医療需給の一層の逼迫が見られた――などを挙げた。さらに、医療機関が置かれた環境として、(4)道路網の損傷とガソリン不足のため、職員の出勤、患者搬送、物資の輸送が困難になった、(5)固定・携帯電話とも接続が困難になり、通信手段が途絶、(6)広範囲にわたりインフラが機能停止し、停電・断水等が発生――な...