今のメディカル・ツーリズム議論は邪道 - 医療法人KNI理事長・北原茂実氏に聞く◆Vol.5
インタビュー
2011年4月9日 (土)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
カンボジアプロジェクトは、フェーズ1からフェーズ5まで段階的に進めていくという。 ――10年以上前にカンボジアに行ったことがありますが、ほとんど高い建物はありませんでした。 今は40階くらいのビルがある。走っている車の3割はレクサス。皆が英語を使っている。携帯電話も普及し、遠隔医療システムも構築できるなど、いろいろなことができるチャンスがある。 ――既存のインフラがない分、いろいろなことが可能。 10年経ったら、カンボジアが「アジア最大の医療提供国」になる可能性も、実はある。 ――大学を作ること自体はほぼ決まっているのでしょうか。 それはほぼ決まっている。最初に大学院を作る。なぜ大学院か。大学教育からやっていたのでは間に合わない。既に大学があり、機能し始めているため、そこの卒業生を大学院で受け入れて、臨床教育をする。大学を卒業しても、何もできない。要するにMRI見たことがないという人たちなので、ちゃんと設備のある病院で研修してもらい、臨床系の大学院生として、診療を一緒にやりながら、教えていった方がずっと早い。 ――以前、先生は、中国の昆明への展開を検討されていました。 東南アジアの患者...
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