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救急の危機到来の恐れ、亀田総合病院固有の問題にあらず

レポート 2011年2月1日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

医療法人鉄蕉会亀田総合病院(千葉県鴨川市)は1月31日、記者会見を開き、3次救急の患者はすべて受け入れているものの、重症度の低い救急患者や、他院の入院患者が肺炎などで紹介されてくるケースなどの受け入れを断らざるを得ない状況が生じていることを明らかにした。 記者会見する院長の亀田信介氏(左)、副院長の小松秀樹氏(右)。 院長の亀田信介氏は、「今回が特に危機的な状況というわけではないが、約3年前から高齢者の救急患者が増える冬季に厳しいベッドコントロールを迫られるようになった。年を重ねるごとに悪化し、特に今年は年明けから厳しい状況が続いている。地域全体で受け入れようとしても難しく、一つの病院、亀田総合病院のある安房医療圏だけで解決できる問題ではない。大きな視点からの議論が必要であり、そのベースになる共通認識を持ってもらうために、国民、県民、地域の人たちに正確な情報を伝えるために、記者会見を開いた」と説明、救急の受け入れの厳しさの背景には制度上の構造的問題があると指摘した。1月28日に開催された千葉県の医療審議会にも、こうした現状をまとめた意見書を提出している。 亀田総合病院は一般865床、精...