医師の名誉毀損裁判で和解成立、東京女子医大事件
レポート
2011年1月6日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
2001年3月の東京女子医大事件で、無罪が確定した医師、佐藤一樹氏が、同大学と元院長の東間紘氏を名誉毀損と不当解雇で訴え、未払いの賃金の支払いも含め、計約3280万円の損害賠償(一審の段階では、被告(大学と東間氏)に5500万円、大学に約1900万円など)を請求していた裁判で、1月6日、東京高裁で和解が成立した。 和解は、大学側が「衷心から謝罪する」とともに、200万円の和解金を支払う内容(文末を参照)。2010年8月の東京地裁判決では、佐藤氏の訴えを退けたため、佐藤氏は控訴していた(『医師が名誉毀損裁判で敗訴、東京女子医大事件』を参照)。 和解した理由について、佐藤氏は、「大学側の謝罪と金銭解決という枠組みを求めており、それに沿った内容だったため。本件訴訟の控訴審まで、『内部報告書』の誤りを認めようとせず、謝罪する姿勢を全く見せなかった被告側(女子医大側)が、弁論が進むにつれ一転して態度を改め、誤りを認めた上で、『衷心から謝罪する』という文言を和解案に入れたことを評価する」と説明。 その上で、「女子医大が作成した『内部報告書』を基として、逮捕・勾留・起訴され刑事被告人として7年間筆舌...
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