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生活保護者の向精神薬入手、7割が「不適切」

レポート 2010年9月3日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は9月3日、「向精神薬大量入手事案を受けた生活保護の緊急サンプル調査(二次調査)」の結果を公表した。調査は今年1月に実施、同じ月に複数の医療機関から向精神病薬を処方されていた生活保護の受給者は2555人で、うち70.3%に当たる1797人について、「不適切な受診」とされた(資料は厚労省のホームページに掲載)。 「不適切な受診」とは、重複投薬を受けていた患者から、(1)月の途中に転院したため、複数の医療機関から同一の向精神薬を処方されることになった、(2)複数の医療機関にそれぞれ別の病気でかかり、効能の異なる向精神薬を処方された――などのケースを除いた患者。医療機関の主治医や福祉事務所の嘱託医と協議して審査した。 「不適切な受診」とされた1797人は、「改善済み」(福祉事務所において患者本人に指導し、医療機関を一本化したケースなど)が721人(28.2%)、指導中927人(36.3%)、保護廃止等により指導に至らず149人(5.8%)という対応になっている。 通院先医療機関の数は、「2カ所」が83.3%(2129人)と最も多かったが、「3カ所」(10.7%、272人)、「4カ所...