病院移転問題を市長選の争点にしたくはなかった - 松戸市長・本郷谷健次氏に聞く◆Vol.1
インタビュー
2010年8月23日 (月)
聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)
千葉県松戸市にある松戸市立病院は、病床数613床で、救命救急センター、NICUなどを有する、地域の中核的医療を担う病院だ。老朽化した建物を新築移転する計画(600床)が、去る6月13日の松戸市長選挙で白紙撤回された。200億円以上かかる新築移転を推進した現職市長を破り、「450床、現在地での建て替え」を掲げて、当選したのが本郷谷健次氏。選挙が終わった後でも、地元の松戸市医師会は、規模縮小案に反対するなど、いまだ移転問題で揺れている。 「本来なら、病院移転問題を争点にしたくはなかった。しかし、市に多額の財政負担を強いる移転計画には問題があり、何とか阻止したかった」と語る本郷谷氏。「現在地での建て替え」をベースに検討する方針には変わりはないものの、病院の規模や機能などは今後の検討課題だという。折りしも8月24日から市議会が開始する。 本郷谷氏に、一連の経緯に加えて、広域医療を担う自治体病院の運営やその財政負担のあり方などについてお聞きした(2010年8月20日にインタビュー。計2回の連載)。 「累積欠損が毎年増え続け、2018年には約120億円になる計画だった。それは普通に考えてあり得ない...
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