「機能評価係数が低い病院は急性期としての存続に再考が必要」
レポート
2010年7月26日 (月)
村山みのり(m3.com編集部)
7月15日、国際モダンホスピタルショウ2010において、ホスピタルショウカンファレンス「新係数下のDPC病院と医療の質」が開催された。小山信彌・東邦大学医学部外科学講座心臓血管外科教授、松田晋哉・産業医科大学医学部公衆衛生学教授、多治見司・九州厚生年金病院院長の3人が2010年度の診療報酬改定で新たに導入された機能評価係数の意義と、急性期病院に望まれる対応、今後の方向性について、講演とパネルディスカッションを行った。 「病院機能のフル活用が重要」 小山氏は、調整係数・機能評価係数について、「単なる前年度収入の保証だけではないコンポーネントを含んでいるのではないか」と指摘。2009年度における調整係数の平均値が、2003-2004年度新規DPC対象病院、2008-2009年度対象病院では、約10%違うことを示し、「同じ医療行為を行っても10%の差が出る。両者の違いを考えると、DPC開始当初は大規模病院が多かったが、最近は100床未満などの中小病院が増えている。つまり、この差は病院の機能を評価したものと言えるのではないか」と推論し、今後の「基礎係数」の議論が注目されるとした。 その上で、小...
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