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「財界人の意見で政策決定は危険」

レポート 2015年9月18日 (金)  成相通子(m3.com編集部)

来年4月に施行される患者申出療養制度について、日本難病・疾病団体協議会(JPA)と全国がん患者団体連合会(全がん連)が9月18日に、東京・永田町の国会議員会館内で討論会を開いた。団体の代表者のほか、ジャーナリストの堤未果氏らが出席し、制度の課題について話し合った。 堤未果氏は「厚労省よりも、財界で占められた有識者会議の人選制度にメスが必要」と話した。 堤未果氏は、アメリカで医療費高騰に苦しむ患者や医療現場の問題を描いた『沈みゆく大国 アメリカ』の著者。患者申出療養制度が規制改革会議の提案だったことに触れ、「財界人をメーンに構成された有識者会議の提案が政策になるのは危険だ」と指摘。このままの方向で規制改革が進めば、「国民皆保険制度が形骸化し、アメリカのようになってしまう」と強い危機感を示した。 出席したのは、堤氏のほか、JPA副代表理事の高本久氏、同理事会参与の伊藤たてお氏、全がん連理事長の天野慎介氏、同関係団体代表の眞島喜幸氏、厚生労働省保険局医療課企画官の佐々木健氏、国立がん研究センター企画戦略局長・先進医療評価室長の藤原康弘氏(順不同)。 患者団体は、9月9日の中央社会保険医療協議...