医療の20年後の「骨太」ビジョン描く -渋谷健司・東大国際保健政策学教授に聞く◆Vol.1
インタビュー
2015年3月8日 (日)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
塩崎恭久厚労相の肝入りで2月24日に発足した、「保健医療2035」策定懇談会。今年6月までに、「2035年」という20年後を見据えた、保健医療政策の長期ビジョンを描くのが目的だ(『「2035年」見据え、長期ビジョン策定へ』を参照)。 メンバーは計14人で、若手の厚労官僚も有識者として参加する。平均年齢は42.7歳と若い。「長期ビジョン」の策定に挑む点でも、またメンバーの人選でも注目される懇談会の座長に就任したのが、東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授の渋谷健司氏。渋谷氏に今の医療に関する現状認識や懇談会に込める思いなどをお聞きした。お話は臨床医から公衆衛生に進んだ、渋谷氏のキャリアまで及んだ(2015年3月5日にインタビュー。計3回の連載)。 ――座長就任の要請があったのは、いつ頃でしょうか。 直前ですね。2月の最初くらいのことです。 ――なぜ先生にお声がかかったのか、先生ご自身はどうお考えでしょうか。 それは分からないですね。これまでも厚生労働省の仕事には関わってきましたが、審議会の委員などにはなっていないですし。座長の依頼を受けた際、まず「従来の審議会のやり方では、セレ...
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