1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 高齢入院患者、せん妄で認知症発症リスク3倍

高齢入院患者、せん妄で認知症発症リスク3倍

2024年4月23日  British Medical Journal

大規模病院診療データを用いて、高齢入院患者のせん妄と認知症発症の関連を後ろ向きコホート研究で検討。ベースラインで認知症のないせん妄患者と非せん妄患者を人口統計学的および臨床的特性でマッチさせた5万5211組(男性48%、平均年齢83.4歳)を追跡した。コックス比例ハザードモデルでせん妄と死亡の関連を評価し、Fine-Grayハザードモデルでせん妄と認知症発症の関連を推定した。 その結果、5.25年の追跡期間で、患者の58%(6万3929例)が死亡し、17%(1万9117例)が新たに認知症と診断された。せん妄患者は、非せん妄患者よりも死亡リスクが39%高く[ハザード比1.39(95%CI 1.37-1.41)]、認知症発症リスクが3倍高かった[部分分布ハザード比3.00(同 2.91-3.10)]。認知症との関連は男性の方が強かった(P=0.004)。せん妄のエピソードが追加されるごとに認知症リスクが20%増加した[部分分布ハザード比1.20(同 1.18-1.23)]。...